沿革(研究所の歩み)

応用科学研究所は、令和4年11月に創設105年を迎えます。大正6年(1917年)11月に、その前身である財団法人青柳研究所(創設者青柳栄司京都帝国大学教授)の文部省への設立申請が岡田良平文部大臣(当時)より許可されました。その後種々の経緯があり、創設から22年後の昭和14年(1939年)、鳥養利三郎(当時京大教授、後に京大総長)が上記の研究所を引き継ぎ、時世の流れもあり、研究分野を電気工学から工学全般に広げて、財団法人応用科学研究所と改称し、現在までさらに80年有余を経過しました。平成23年(2011年)4月からは、新法人法に基づき公益財団法人応用科学研究所へと移行しました。

本研究所はもともと個人の寄付を以て設立され、その維持は青柳研究所時代においては、所内で開発された技術により制作された白熱電球の販売などの収入などにより、応用科学研究所になってからは、研究所で開発された日本初の鉄鋼製品の表面熱処理技術などを活用した受託加工の収入を主として運営されています。自ら蒔いた種による収入を得ている数少ない財団法人です。

現在の研究活動については、受託加工による収入では不十分であり、科学研究費や政府関係の研究助成金、さらには産業界からの委託研究などを受けて研究が行われてきました。小規模ながら自主自立の研究所であり続けてきた歴史があります。昭和42年には50年史を発行し、鳥養初代所長はじめ歴代の所長の回顧や、熱処理開発に関わった関係者の鼎談などを記載しています。歴史に興味ある方はご一読ください。平成29年に刊行された100年史は、昭和後期から平成にかけての応用科学研究所の活動及び現在の状況にページを割いています。また各種データも掲載し、公益財団法人の運営の実態が把握できるようになっています。

五十年史

第1篇 青柳研究所 第1章 青柳研究所の沿革 1 第2章 青柳研究所の研究活動 5 第2篇 応用科学研究所 第1章 改組創設時代 8 第2章 戦前・戦中の時代 12 第3章 終戦の時代 33 第4章 戦後の時代 39 第 […]

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百年史

まえがき 3 I 「青柳研究所」の発足の趣旨及びその主な業績 4 II 「応用科学研究所」への改組 6 1 応用科学研究所の創設時代 6 2 改組創設時代の研究活動 7 2.1 高周波電撃精錬法の研究 7 2.2 高周波 […]

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